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手元供養とは|遺骨を自宅に置く法律・方法・選び方
手元供養とは、遺骨や遺品の一部を自宅など身近な場所に置いて、故人を偲ぶ供養のかたちです。お墓や納骨堂に納めることと対立するものではなく、「お墓は遠いけれど、毎日手を合わせたい」「遺骨のすべてをお墓に納める前に、少しだけ手元に残したい」という気持ちに応える方法として、この十数年で広まりました。このページでは、手元供養の意味、法律上の扱い、主な方法と選び方の考え方を、墓石店の立場から整理します。
手元供養が広まった背景
手元供養という言葉が使われはじめたのは2000年代です。背景には、暮らしの変化があります。
- お墓が遠い。進学や就職で故郷を離れ、実家のお墓に年に一度も行けない家庭が増えました。
- 継ぐ人がいない。子どもがいない、子どもが遠方にいる、という理由で「墓じまい」を選ぶ方が増えています。
- 住まいに仏壇を置く場所がない。マンション暮らしや洋室中心の家では、従来の仏壇や仏具が暮らしに合わないことがあります。
- 宗教にとらわれない供養の形を求める人が増えた。お寺との付き合いが薄くなり、「自分たちらしく偲びたい」という考え方が広がりました。
こうした変化のなかで、「大切な人を身近に感じていたい」という気持ちそのものは変わっていません。手元供養は、その気持ちを今の暮らしに合った形にするための選択肢です。
遺骨を自宅に置いてよいのか(法律上の扱い)
結論から言うと、遺骨を自宅で保管することを禁じる法律はありません。
遺骨の取り扱いを定めているのは「墓地、埋葬等に関する法律」(昭和23年法律第48号、通称・墓埋法)です。この法律が禁じているのは、墓地以外の場所に「埋葬」すること、つまり土に埋めることです(第4条)。自宅の室内に骨壷や手元供養品を置いて保管することは「埋葬」にあたらないため、法律上の問題はありません。
ただし、次の2点は注意が必要です。
- 庭に埋めるのは不可。自宅の敷地であっても、土に埋めると墓地以外への埋葬になります。
- 分骨には証明書が要ることがある。火葬場で遺骨を分ける場合は火葬場が発行する分骨証明書を、すでにお墓に納めた遺骨から分ける場合は墓地の管理者が発行する証明書を受け取っておくと、将来その遺骨をお墓や納骨堂に納めるときに困りません(墓埋法施行規則第5条)。
出典: 墓地、埋葬等に関する法律(e-Gov 法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000048 / 同法施行規則 https://laws.e-gov.go.jp/law/323M40000100024
宗教上の考え方については、お墓との違いと宗教上の考え方で詳しく説明しています。
手元供養の主な方法
手元供養には、遺骨の扱い方によっていくつかの形があります。
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| ミニ骨壷 | 遺骨の一部を小さな骨壷に納める。陶器・金属・ガラス・石などがあり、最も一般的。 |
| 遺骨ペンダント・アクセサリー | ごく少量の遺骨や遺灰を納めて身につける。 |
| 遺骨を加工する | 遺骨からダイヤモンドやプレートを作る。加工に数か月と費用がかかる。 |
| 手元供養品(置くタイプ) | 遺骨や遺品を納める入れ物と、花や香を手向ける道具を組み合わせて「偲ぶ場所」をつくる。SHINOBO はこのタイプ。 |
どの方法でも、遺骨の「すべて」を手元に置く必要はありません。多くの方は、遺骨の大部分をお墓や納骨堂に納め、ひとつまみ程度を手元に残しています。
手元供養を選ぶときに考えること
1. 将来どうするかを先に決めておく
手元供養は「いつまで」を決めずに始められますが、自分が亡くなったあとに残る遺骨をどうするかは、家族と話しておくと安心です。お墓や納骨堂に納める、樹木葬や散骨にする、といった選択肢があり、そのときに分骨証明書があると手続きが進みます。
2. 家族の気持ちを確かめる
手元供養に抵抗を感じる親族もいます。「お墓にも納めたうえで、一部を手元に残す」という形なら、理解を得やすいことが多いです。
3. 置く場所と暮らしに合うものを選ぶ
毎日目に入る場所に置くものなので、部屋の雰囲気に馴染むか、掃除や水替えがしやすいかが長く続けるうえで大切です。素材・大きさ・価格の比べ方は手元供養の選び方にまとめています。
SHINOBO の考え方
SHINOBO(シノボ)は、岐阜県大垣市の墓石店・石安株式会社がつくる、天然石の手元供養品です。私たちは長年お墓を建ててきた立場から、「お墓の当たり前も、少しずつ変わりはじめている」と感じてきました。SHINOBO はその答えのひとつで、花立て・香立て・火立て・水受け・形見入れという、お墓に昔からある要素を手のひらサイズに再解釈したものです。仏壇や墓石の代わりではなく、暮らしの中に「偲ぶ場所」をつくるための道具として、宗派を問わずお使いいただけます。
形見入れには指輪やお手紙、少量の遺骨を納められます。60mm 角の cube は1点 39,600円(税込)から。詳しくは製品一覧と比較をご覧ください。
よくある質問
遺骨を自宅に置くと、バチが当たると言われました
宗教的な決まりとして「自宅に置いてはいけない」と定めている宗派は、私たちの知る範囲ではありません。気になる場合は、菩提寺やお付き合いのあるお寺に相談してみてください。「四十九日までは自宅に安置する」のが一般的であることからも分かるように、遺骨が自宅にあること自体は昔から行われてきたことです。
全部の遺骨を手元に置いてもよいですか
法律上は可能です。ただし、将来納める場所を決めずにいると、残された家族の負担になることがあります。多くの方は一部を手元に、残りをお墓や納骨堂に納めています。
手元供養をやめたくなったら
お墓や納骨堂、樹木葬などに納めることができます。分骨証明書があれば手続きは通常の納骨と同じです。証明書がない場合も、火葬証明書の再発行や墓地管理者への相談で対応できることが多いので、まずはご相談ください。